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「食のパラドックス」part 2

  • イナベ・ユウイチ
  • 5月 1, 2020
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みなさん、いかがお過ごしでしょうか。

 

緊急事態宣言が6月上旬まで延びたようですね。

自分も人ごとではありませんが、個人事業主や中小零細企業のみなさんは本当に、大変だと思います。

 

それにしても、国民のお金(税金)をつかって政権に縁故のある人たちに利益を誘導し、

国民には先の見えない「補償なき自粛」を強いる政府。

これはもはや、「政府」とは呼べない、別のシロモノですね。

良い歳こいた園児が、近所で唯一の砂場を占拠して好き勝手に遊んでるみたいな。(それも園児に失礼か!)

(内田樹さんのブログがよかった→コレ)

 

崩壊前のソビエト連邦も癒着と腐敗でドロドロ、自浄作用がなかったと学生時代に読んだ本に書かれていました。

 

 

それはそうと、新型コロナについて色々な言説が流れてきてますが、

感染しても発症させない/重症化しないためには免疫力を高く維持するしかない、とは以前からお伝えしてきました。

 

今回はそのヒントとなる書籍「食のパラドックス」についての記事第二弾、お送りします。

 

 

***

 

 

前回の記事では「レクチン」という、植物が産生する動物にとっての「毒」について触れましたが、少しだけおさらい。

 

・「レクチン」とはタンパク質の一種で、植物が動物に食べられないように発達する過程で生まれたもの

・一方、動物は動物で、そのレクチンに対する耐性を何千、何万年の進化のなかで獲得してきた歴史がある

・しかしながら、いまだにヒトが耐性を獲得していないレクチンを含む食品(たくさん有)がわれわれの健康を損なっている

 

という主張が展開されているのが本書です。

 

では、具体的にレクチンがどんな悪さをわれわれに働いているのか?という辺りをまずはまとめてみます。

 

**

 

ここではレクチンによる動物への攻撃を2つ紹介します。

 

1:腸壁突破

2:分子擬態による免疫機構のかく乱

 

ではまず、1の「腸壁突破」から。

レクチンは「ゾヌリン」という化合物を生成し、腸管を覆っている粘膜細胞の間のタイトジャンクション(密着結合)をこじ開けます。

そして、周囲の組織、リンパ節、腺、血流など、本来いるはずのない場所に到達。

そこで身体の免疫は「外敵が来た!」と判断してレクチンを攻撃→体内のいろんなところで炎症を引き起こす、という仕組みです。

 

(これが進行すると、「リーキーガット症候群」という最近話題になっている病気になります) ↓

 

続いて2、「分子擬態による免疫機構のかく乱」。

レクチンは自らを体内のいくつかのタンパク質とほとんど見分けがつかないように「擬態」し、、身体の免疫機構をすり抜けます。

そして、細胞の受容体に結合したり、ホルモンのように振る舞ったり、ホルモンを遮断したりして、体内の情報伝達を妨害し、混乱を引き起こすようです。

その結果、レクチンが免疫細胞や脂肪細胞に指示を出し、脂肪細胞に無駄な脂肪をためさせたり、白血球に自らの身体を攻撃させたりします。

例えばWGAというレクチンはインスリンにそっくりで、あたかもインスリンのように作用します。

しかし本物のインスリンと違って、その役目を果たしても伝達をやめないので肥満の原因に…

 

**

 

かいつまんで言うと、レクチンによって体の内部から炎症が起きたり、ホルモンバランスが乱れたりする結果、

様々な不定愁訴や生活習慣病、自己免疫疾患が引き起こされる、ということのようです。

 

とはいえ、人間の方もレクチンにやられっぱなしではなく、防御手段を発達させてきました。

主な手段は以下の4つ。

 

1:鼻の粘液や唾液(ムコ多糖類)。粘液はレクチンを捕らえるのみならず、食べ物が食道を下りていく際の保護膜にも。

2:胃酸。すべてではないが、レクチンの多くを分解。

3:口内や腸にいる細菌(細菌叢の一部)。レクチンが腸壁に取りつく前に効率よく消化するよう進化している。

4:消化管の細胞で作られるさまざまな粘液。消化管の中で植物性化合物を糖と結合させてレクチンを除去する。

 

何千万年レベルでの膨大な時間をかけた進化のすえ、動物はレクチンとの共生関係を築いてきたといえます。

 

しかしながら、問題は以下のここ数千年の食の変化に、こうした防御機構がまったく追いつけていないことにあるのですね ↓

 

・穀物と豆が食べられるようになった(この1万年くらい)

・牛の突然変異によって、牛乳のタンパク質(カゼイン)が変化

・新世界(アメリカ大陸)からやってきたナス科、ウリ科などの植物(この500年くらい)

・遺伝子組み換え食品(未知のタンパク質)

・化学物質、抗生物質で消化管の微生物叢がダメージを受けている

 

狩猟採集から農耕牧畜の歴史の変遷は、身体の内部にとってはあまりに大きな変化だったと。

 

面白いのは、病気の元になるレクチンを含む穀物によって容易にカロリーが摂取できるようになり、文明が栄えたという指摘。

 

レクチンが全て悪という単純な話ではなくて、人間の文明とか社会についての考察にもつながるという…

 

近所にある渓谷っぽいところ。マイナスイオンがすごいです

 

と、「レクチン」なるものについて少し掘り下げてまとめてみました。

(あまり分かりやすく書けていないと思いますが…)

 

中身が濃いので、この本のすべてを整理することはとても難しいのですが、

次回はどういった食材や食事法が望ましいのか、という実際に役立つ話をしてみたいと思います!

 

それではみなさん、どうぞご自愛ください。

 

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