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みなさん、こんばんは。
朝晩の冷えこみが段々と厳しくなってきましたね。
冬といえば「感染症」の季節で、当然コロナウイルスも勢いづいている様子です。
どうしてなんでしょう。
それを説明する一つの見方として、「太陽光が弱くなること」が挙げられます。
太陽光の働きのうちで以下の2つ、
①強い殺菌作用
②ビタミンD生成作用
が感染症と大きく関わっている、という説ですけれども、①については分かりやすい。
②については、生物の免疫力と体内のビタミンD濃度が密接に関連している、という医学的データが近年多く出されています。
そして、その「ビタミンD」は皮膚に太陽光に当たることで体内で合成されるため(活性型のビタミンD3)…
【計算式】寒くて外に出ない+外に出たとしても厚着=太陽に当たらない=免疫力低下
ということなのかな、と。
世の中のニュースはもはやよく分からないカオスになっているので、
自分で信じることのできる知識を組み合わせて、できることをするしかないですよね。
なので、明日は元気に登山しにゆきます(那岐山)。
***
はい、前置きと関係ないですけれど、今日は「野口整体」というものについて、すこしお話してみたいと思います。
ぼくが日々勉強と実践を重ねている「野口整体」ですが、
天才的治療家であった野口晴哉さん(1911-1976)が体系的にまとめ上げた、
よく”整体”と呼ばれるもののルーツにあたる手技療法です。
術式としては、背骨(椎骨)や骨盤の歪みを手技や愉気(気功のようなもの)を使って整えてゆき、
自然治癒力が発揮できる本来の身体へと誘導する、という発想のものです。
ただの技術論ではなく、「生命」「人間」「心と身体」への深い洞察がベースにありまして、
こんな時代だからこそ多くの人に知られるべきではないか、と思っています。
野口さんの書物はほとんどが口述筆記に近いものでして、
一般的に流通しているもので読みやすい「風邪の効用」の中から、
面白い一節を以下にそのまま抜粋してみようと思います。
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…治すということは病気を治すのでなくて、病気の経過を邪魔しないように、スムーズに経過できるように、体の要所要所の異常を調整し、体を整えて経過を待つというのが順序です (中略)…早く治すのというのがよいのではない。遅く治るというのがよいのでもない。その体にとって自然の経過を通ることが望ましい。できれば、早く経過できるような敏感な体の状態を保つことが望ましいのであって、体の弾力性というものから人間を考えていきますと、風邪は弾力性を快復させる機会になります。
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…風邪の効用はまた、すでに病気がある人は、それを機会に治ってしまうということです。上手に風邪を引くと古い病気が自然と治ります。
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…寒いので風邪を引くという考え方が入っている人は寒いと風邪を引くが、ストーブで暖まると風邪を引くと思い込んでいる人はストーブで風邪を引く。風邪を引くということの中にはそういう心理的な分子が非常に多いということが分かりました。
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痛みをバサッと制止できるのは、体を鈍くする方法だけで、活かす方法では、すぐ鋭敏になるのですから痛みが一時増える。その前には緩むからだるくなる。だるくなり、痛みが増え、排泄が高まり、次第に痛くなくなる(中略)…パッとよくするということには何処かにインチキがあり、やっている人も、受けている人も気づかないでいることが多いが、体には硬直やら、歪みやらが残っている。
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一気呵成に病気を治そうと考えるその考えが、身体の調子を乱す。強行すればそのための行為が体を乱す。痛みを早く止めても、体にとっては警報機を故障させた結果にならぬとも限りません。
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体の自然というか、命の自然というか、ともかくそういうものを掴まえてしまうと、ただ心を静めて手を当てるだけで体の活力は動員されます。病気が治るのも自然良能であり、病気になるのも自然良能です。新陳代謝して生きている人間に建設と破壊が行われるのは当然ですから、建設作用だけを自然良能視しようというのは、破壊を怖れ、毀れた体のまま無事を保とうと考える臆病な人です。
いかがでしょう。
「病気」とはなにか。
「健康」とはなにか。
そして、「生きる」とはなにか。
今日紹介した以外の書物まで手を伸ばすと、そんなところまで考えの射程が伸びてゆきます。
現代はマーケティング的に即効性を謳うものばかり。
心も体も、目先のことしか見えないように私たちの意識は知らないうちに構造化(洗脳)されていると感じます。
世にはびこる安易な健康法や所謂スピリチュアル的ポジティブシンキングなどとは一線を画した先達の知恵。
大いに学びたいものです。
(コチラの本に興味のある方、うちに来てくださればお貸ししますよ〜)
それでは、また。
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