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みなさん、こんにちは。
ここを選んだのは、パーマカルチャーをやっていて、かつ他のウーファーのレビューに「教育熱心なホスト」と書いてあったので色々と学べるかな、という動機から。
結果として、仕事はかなりしんどかったけれど、たくさん勉強になりました。(二度はやりたくない…かな笑)
途中すこしネガティブにもなりましたが、今はやはり感謝の気持ちでいっぱいです。
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ざっとこの農園を紹介すると、
①ホストは40代前半の夫婦で、3才と2才の男の子、そして3人目がもう産まれそう、という状況(つまり、すごい忙しい笑)
②この地を開拓し始めて5年。パーマカルチャー式の農園と、ハウス栽培、慣行有機栽培(多様性低め)を組み合わせて、主要品目はトマトとズッキーニ、イチゴ。
③フランスの古民家をレストアしながら住んでいて(旦那さんは元木工職人)、自然素材の古民家再生にも取り組んでいる
④奥さんが料理上手で、収穫物をソース、スープ、コンフィチュールなどに加工して販売し始めたばかり。試行錯誤中
といった感じです。
訪れたタイミングでは、収穫が遅くなった大量のトマト達を早めに加工する必要があり、トマトソースづくり・ズッキーニスープづくり・オニオンスープづくりをみっちり体験することができました。
普通の農家だと加工まではしないか、加工は外注にしてしまうか、何れにしてもウーファーが関わることはおそらくあまりないのでは?その意味では貴重な経験だったと思います。
では、その様子を写真でご紹介します。
サンディーのところは作業の合間にお茶タイム挟んだり、わりとのんびり仕事できていたんですが、
旦那さん(ジャン・エマニュエル)は全くタイプがちがっていて、とにかく区切りのいいところまでノンストップなんですね。
着いて翌日は8時から19時まで、翌週の水曜は6時半から18時まで、ランチタイム1時間以外ほぼぶっ通し、というハードスケジュールでガシガシ仕事するスタイル。
(ちなみにWWOOFの規約では週平均25ー30時間労働が基本)
「フランス人て、日本人みたいに無理してはたらかないんだよね…?」という我々の安易な思い込みを鮮やかに裏切ってくれました。
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こういう時、人間力がためされます。
勝手に「こんなもんだろう」と確たる根拠もなく期待をして、それに反する結果のとき。
それで相手を非難するのか、それとも自分の責任として別の見方をするのか…
消費者根性に骨の髄まで使っている私たちは、つい前者になりがちです。
つねに自分と他人との間で、どちらが優位にあるのかを無意識に測っているようなメンタリティー、というんでしょうか。
僕はそうなったときの自分がとてもイヤで、それにとらわれそうになる時、できるだけ相手の立場になって物事を考え直すようにしています。
そこで初めて、相手のためになるように自分のベストを尽くせるかどうか、自分との問答がはじまるんですよね。
すると、WWOOFの機会すら、ギブ&テイクの思考でしかとらえられないのだとしたら、それはなんと貧しいことか…
すこしずつ、そう思うようになってくるのです。
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これはとても面白い話で、自然と人間との関係性についての考え方に通ずるものがあります。
ジャン・エマニュエルとは自然のこと、農園や環境のこと、政治のこと、たくさんの話をしましたが、
彼は、
「私たちはもっと植物のことを理解して、彼らがどうしたいのか尊重してあげないといけねいね」
と言っていました。
自然栽培でも、人間は主役ではなくて、あくまで補佐役と考えます。
育てる植物に対して「こうしたい、ああなってほしい」というエゴは置いておいて、まず植物がどうしたいと考えているのかを、観察したうえで想像する。
そして、植物が喜びそうな場所、栄養を用意してあげる。
あとは、ただ成長を見守る。
すべてそこから始めて、あとはトライ&エラー。同じ土壌、気象条件の土地は2つとないので、「これ」という確たる答えはありません。
これは整体にも通じますね。
身体の求めるところを見極めて、その方向に力がはたらくように手助けする、という。
基本のかまえ方は、すべて同じなんだと感じた今日。
そんなわけで、濃密な10日間を過ごしたわれわれ、ようやく終わった〜とホッとしたところで2人して風邪を引いて発熱…
予定を1日ずらして、体調不良のまんま→ボルドー→アンダイエ(スペイン目の前の国境にある町)→ようやっとスペインのサン・セバスチャンにたどり着きました。
体調はベストではなかったものの、素晴らしかったサン・セバスチャンについてはどこかで記事にできたらと思います。
では、また。
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